一軸延伸ジオグリッド(Uniaxial Geogrid / 单向拉伸土工格栅)は、主に高密度ポリエチレン(HDPE)やポリプロピレン(PP)を原料とし、押出成形、パンチング(穴あけ)を経て、一方向(縦方向・長手方向)に高度に加熱延伸して製造される高強度補強材料です。分子鎖が引張方向に配向するため、単一方向に対して極めて高い引張強度と低いクリープ変形特性を発揮します。
| 項目 | 一般的な規格・指標 |
| 主な材質 | 高密度ポリエチレン(HDPE)または ポリプロピレン(PP) |
| 引張強度(縦方向) | 30 kN/m 〜 300 kN/m(用途に応じて選定可能) |
| 2% / 5% 伸度時引張力 | 破断強度に対する高初期引張剛性(低変形設計) |
| 破断伸び率 | 10% 〜 15% 以下 |
| 標準ロール寸法 | 幅: 1.0m 〜 2.5m / 長さ: 50m 〜 100m |
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補強土壁(テールアルメ・ジオテキスタイル補強擁壁): 高い鉛直土圧や側圧が加わる擁壁の背面補強材。
急勾配盛土・法面補強: 盛土のすべり破壊防止、法面勾配の急勾配化による用地利用効率向上。
道路・鉄道・空港の路盤盛土補強: 偏荷重や不等沈下の抑制、盛土全体の耐震性向上。
ダム・堤防・護岸の基礎補強: 軟弱地盤上での盛土基底部の補強・滑動防止。
埋立地・残土処分場: 斜面ライナー保護および廃棄物盛土の安定化。
施工背景・課題: 山間部を通るバイパス道路や高速道路のインターチェンジ部では、用地幅が限られる一方で高い盛土高(5m〜15m超)が要求されます。従来の重力式コンクリート擁壁では地盤改良を含めて莫大なコストと工期がかかり、地震時の転倒・沈下リスクも課題でした。
ジオグリッドの適用構造: コンクリート壁面ブロック(または現場打ちパネル)と一体成形一軸延伸ジオグリッドを組み合わせた「ブロック式・パネル式補強土壁工法」。
技術的効果・分析:
高剛性による壁面変位の抑制: 一軸延伸の特性である高い初期引張剛性(低伸度特性)により、盛土施工中および供用後の壁面はらみ出し・変形を極小化。
耐震補強: 阪神・淡路大震災や熊本地震などの大地震時においても、補強盛土体が全体として柔軟に地震動エネルギーを吸収・分散し、脆性破壊を防止。
コスト・工期圧縮: 重力式擁壁と比較して躯体基礎の簡素化が可能となり、直接工事費を約20〜30%削減。
施工背景・課題: 鉄道盛土では、営業線近接での施工性および供用開始後の「極めて厳しい残留沈下基準(ミリ単位の変形管理)」が求められます。
ジオグリッドの適用構造: 高密度ポリエチレン製一体成形一軸延伸ジオグリッドを所定の層厚(30〜50cm間隔)で多層敷設した補強盛土構造。
技術的効果・分析:
優れた耐クリープ性能(100年設計対応): HDPE一軸延伸の強みである持続荷重下の低クリープ特性により、列車荷重の繰り返し載荷下でも長期的な軌道狂い(不等沈下)を抑制。
一体成形(無接合)の安心感: 経年劣化による接合部剥離のリスクが原理的にないため、インフラの長期供用に対する信頼性が高く評価。